飛騨高山は標高が高いから涼しいだろうと訪れる人も多いと思いますが、日中の暑さは都市部と変わらないほどで地元の我々も茹だるような暑さにびっくりの毎日です。皆さんは体力を消耗していませんか?
今回は協調性についてお話ししたいと思います。
よく「あの人は協調性がある」とか「あの人は協調性が無い」などと言われたり、就職面接では協調性の有る無しなど重要視されたりします。協調性という言葉が抽象的で、一体何をもって協調性というのか?と疑問に思われる人もいるでしょう。
周りの人に同調する人が協調性が高いと思われがちですが、私はそうは思いません。自分の意見を押し殺して他人に合わせるのは同調であって、協調ではありません。そういう私はどうかというと、以前の私は他人に合わせることが協調だと思い込み、なるべく自己主張は避けて他人の意見に合わせる場面が多かったと思います。もちろん自分自身のことは自分で決めますが、グループで旅行するときなどは見たいもの、食べたいもの、行きたいところ、ほとんどの場面で自己主張をせずに、誰かの意見に合わせていました。だから、自分一人で行きたいところへ気ままに行ける一人旅が好きでした。今でも他人との旅行より一人旅を好みます。
では、他人に合わせる同調でなく、協調性とは何かというと、他人の意見に耳を傾ける能力ではないかと私は思います。仲の良い友達グループで食事をするときにAさんは「中華がいい」、Bさんは「和食がいいなー」と言っています。Cさんは「洋食がいい」と言い、私は「中華が苦手だから、和食か洋食」と思っています。みんなの意見をまとめると「和食か洋食」と言ったところでしょうか。ここで協調性のない人が取りまとめると「私行きつけの和食の店があるからそこにしない?」と一方的に自分の方に寄せてきます。では協調性の有る人が取りまとめるとどうかというと「Aさんごめんね今回は多数決で和食か洋食になりそうだけどいいかな」と断ったうえで、みんなに「どこかお勧めのお店ある?私もお勧めの店あるけどみんなの意見を聞いて決めたいの」と情報提供を持ち掛け「最近駅前に出来た和食の店が評判良いらしいよ」とか「洋食と言ったら○○が安定よね」「○○のスパゲティ食べたい」というみんなの意見を聞いて「へーそれも美味しそうだね」「絶対美味しいよね」とリアクションを返しつつ、「前回は和食だったから今回は洋食でどうかな、○○なら美味しいし食べた後ゆっくりみんなで話せると思うんだ」と全体を見ながら無難な線で収めようとします。この会食の目的は何かというと仲の良い仲間で食事をして会話を楽しむことですから、よほど雰囲気の悪い店でない限り目的は果たせますし、初めての店に行く冒険は必要ありません。みんなの意見で新しいお店を開拓しようとなれば、その目的に沿って店選びをしたら良いわけです。
協調性と同調とは似て非なるものです。協調つまりみんなの歩調を整えるには、他人の話しをよく聞くことが大切だということが分かって頂けたと思います。他人の意見をよく聞いて、何を聞いて欲しいのかを感じ取る能力が協調性だと思います。言葉を変えるなら「傾聴力」です。
みんな自分の意見が通らなくても、「へーそれも美味しそうだね」「絶対美味しいよね」と共感してもらえることによって意見を聞いてもらえたと納得して次のステップに進めるわけです。本当の意味での協調性って対人スキルを必要としますよね。これが出来る人は10人中2人くらいだと思いますが、だからこそ出来る人の価値は大きいのです。