ブライトスタッフ通信vol.252

 桜の花はほとんど散りましたが、通学路にはピカピカの1年生が体に不釣り合いなくらい大きなランドセルを背負って歩く様子が何とも微笑ましいですね。

 この時期になると、新たに物事をスタートする人と新しい環境になじめなくてドロップアウトする人の悲喜交々があり、色んな人の春があるなぁと感じます。今回は5月病の常習者である私から、5月病を乗り切る方法を伝授したいと思います。

 私の場合なぜか山々に芽吹いた新緑が眩しいこの時期は、自分だけ何だか取り残されている気がしてボーっとしたくなるのです。これが5月病なのかどうかは分かりませんが、自分で5月病と決めて心静かに初夏を待つことにしています(笑)

 先に5月病を乗り切ると言いましたが、正確には時が過ぎるのを心静かに待つといった感じです。そんな時に自分にかける言葉は「あー俺今落ちてるな」です。「がんばれ」でもなく「そのままで良いよ」でもなく「そのうち上向くよ」でもなく「落ちている自分」と向き合うことで落ち着くのです。

 話は違いますが、スポーツで上達するための近道をお教えしましょう。それは自分の動作を映像で録画して自分の身体の動きの癖や、運動パターンをよく知ることです。諺にもあるじゃないですか「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」ってね。相手ばかり分析しても、自分の行動の弱みを分析しなかったら技術も上達しないように、自分の現在の状態から目をそらしていたら改善は望めません。

 心も同じだと私は思います。自分の思考の癖(認知のゆがみとも言われますが)を知ってそれに気づくことが心の健康を保つ第一歩だと思います。通信の裏面でもご案内していますがカウンセラーの先生のカウンセリングを何回か受けていくと会話の中で自分の思考の癖に気付くことが多々あります。そこに気付かせるからプロのカウンセラーなんですけどね。いろんな人を見ていると、愚痴が止まらない、他人とコミュニケーションがうまくできない、他人のことに腹が立っていつまでも引きずる、プライドが手放せない、何かに依存しないと居られない、こんな風に世の中を渡っていくのに不自由を感じている人ほど自分の心の状態から目をそらしているように見えます。

 心の状態に気付いたら、先にも書いたように「落ちてるな」と感じながら日々の仕事をします。こんな時はクリエイティブな仕事ではなくて、淡々とこなすだけのルーティン作業が向いています。やりながら自分の心と向き合える作業が良い気がします。トイレ掃除などの作業も自分と向き合うのに向いています。落ち込まないように心を見つめるコツは、実際にあった出来事を思い出すのではなく、自分の感情に目を向けることです。嫌いな人にこんなことを言われた、レストランで店員から嫌な扱いを受けた、車を運転していたら煽ってくる車がいた、など自分以外の人の行動に目を向けている時は、時間が経ってもいつまでもイライラしたり、腹が立ったままだったりします。

 それよりも自分の心や感情を受け止めながら「傷ついたな」「惨めだったな」「ショックだったな」「悲しかったな」と心の隅で沸き起こった感情に目を向けた方が心の健康を早く取り戻せるような気がします。