ブライトスタッフ通信vol.253

 夏日で暑いなと思っていたら、急に寒くなってストーブを点けたりと、気温の変化が目まぐるしい時期ですね。

 今回は2006年に経済産業省が提唱した「社会人基礎力」という概念についてお話ししたいと思います。「社会人基礎力」とは「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」と定義されています。具体的には、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力と、それらを構成する12の能力要素から成り立っています。

社会人基礎力は、新入社員への研修で取り入れられるだけのものではありません。終身雇用制の崩壊や少子高齢化による慢性的な人材不足、さらには人生100年時代へ長寿化したことで、この30年かけて日本のキャリアモデルは大きく変容しました。新卒で入社した企業で定年まで働き、定年後は余生をゆっくりと過ごすという人生設計は一昔前のモデルとなりました。現代では転職が一般化しており、人材の流動性が高まっています。このような流れの中で、新しく組織に入社する人にとって自分の能力を発揮していくためには、社会人基礎力を欠かすことができません。また、人材を受け入れる側にとっても重要な能力です。

年功序列の時代は、会社に来てなんとなく仕事をして、目立ったミスをしなければ会社の一員としていられました。しかし今は、以前と比べて有給休暇や様々な休暇制度、時短の取り組みなどで働きやすくなった半面、生産性の高さが浮き彫りになってきました。うかうかしていると、周りから取り残されて自分の居場所さえ危うくなってしまいます。

私の好きな言葉に「昨日よりは今日、今日よりは明日、一歩でも半歩でも前に進もう向上しようという心がけが一番大事」というものがあります。人間だけが動物の中で、一生の中で目覚ましい進化を遂げられるのです。貴方も昨日より少しだけ進化してみませんか?