毎日猛暑が続いています。体力のある人でも少し油断をすると熱中症になるようです。こまめな水分補給は当然ですが、保冷材などを使って自身の体調管理も行いましょう。会社などの公共の場所では身体の冷やしすぎで体調を崩す人もいるので、それぞれに工夫が必要になると思います。
今回は自分の心の矢印⇒ということについてお話ししたいと思います。心の矢印⇒というと抽象的ですが、自分の意識が向いている先ということです。
仕事をしたり、他人と関わるときに「自分が他人からどう思われているか」ということについて気になる人を仮に「心の矢印⇒が内向きの人」(自分自身に関心が向いている人)と呼びます。逆に「相手をどう援助できるか」ということが気になる人を「心の矢印⇒が外向きの人」(相手に関心が向いている人)と呼ぶことにします。
他人に「どう見られるか」はとても大切で、この意識が欠けたら、身なりが不潔になったり、同じ服を何日も着続けたり、仕事をサボったりして周囲の人から信頼されなくなったり敬遠されるようになります。「どう思われるか」ということと同じ意味のように思われる人がいるかもしれませんが、全く違います。「どう見られるか」は客観的にどう見えるかであり、「どう思われるか」は相手の心の動きです。「どう見えるか」は自分の努力次第で変えられますが「どう思われるか」は相手の領域なのでこちらがコントロールすることは出来ません。「心の矢印⇒」が自分に向いていると「自分がどう思われるか」ばかりが気にかかり、自分でコントロール出来ないことをどうにかしようと悩むことでメンタルを疲弊させてしまいます。ちょっとしたことで落ち込む人はこのタイプに多いのも事実です。
反対に「心の矢印⇒」が外向きで「相手をどう援助できるか」を気にしていると「自分がどうしたら、相手が穏やかな気持ちになれるか」や「自分がどんな言葉がけをしたら相手が気持ちよく仕事ができるか」「自分がどう関わったら相手に寄り添うことが出来るか」に意識が向きます。この思考の持ち主は強靭なメンタルを持っています。
ここで一つ例を挙げてみましょう。貴方はファミリーレストランに友人と一緒に行きました。そこで接客してくれた店員さんがムシの居所が悪かったのか仏頂面でニコリともしません。そこで貴方はどう思いますか?A:「客商売なのに何であんな態度をとるんだ。もう二度と来るもんか」B:「何か他のお客や上司に嫌なことを言われて、機嫌が悪いのかな?何か声掛けをして笑わせたいな」ここでAの気持ちになる人は「心の矢印⇒」が自分に向いている人です。客商売なんだから客である自分に気を遣って当然というスタンスの人です。Bの気持ちになる人は「店員であっても機嫌の悪い時もあるよね、わかるよ」と相手の気持ちに寄り添える人、「心の矢印⇒」が相手に向いている人です。Aの思考の人とBの思考の人ではどちらの人の方がメンタルが安定していると思いますか?当然Bの思考の人です。何故ならAの思考の人は他人の機嫌で自分の気持ちが振り回されているから、会う人、話す人の機嫌で自身のメンタルがジェットコースターのように上がったり下がったりします。対してBの思考の人は他人の機嫌で自分のメンタルは上がったり下がったりしませんから安定しています。
自分の心の矢印⇒が何処に向いているのか、考えてみませんか。