ブライトスタッフ通信 vol.264

今年は花粉か黄砂が多いようで、今年になってアレルギーデビューした人が私も周りにも何人かいます。

 最近は、コスパ、タイパという言葉をちょくちょく耳にします。コスパとはコストパフォーマンス(費用対効果)のことで費用をかけただけの効果が得られるか、タイパとはタイムパフォーマンス(時間対効果)ということで時間をかけただけの効果が得られるかという価値基準です。

時間をかけるということは自分の命の時間を使って取り組む価値があるかどうかということですし、お金をかけるということはお金をかけただけの価値が得られるかということですから、効率重視の世の中の風潮から気にするのは当然だと思います。

 しかし、コスパやタイパを追い求めるあまり大切なものを見失っているような気がします。例えば貴方がコンビニのトイレに入った時に前に使った人が汚れている場面を想像してください。そこでトイレの掃除をするのは客である貴方の役目ではありませんが、掃除をして出てきたとします。誰に見られるわけでもなく、誰からも感謝されるわけではありません。だからタイパとしては良くないと思いますが、次にトイレに入った人は気持ちよく使えるでしょう。漫才師で映画監督の北野武さんは、自分が入った公衆トイレが汚れていたら掃除をして出てくると言っています。「たけしが入ったトイレが汚れていた」と言われるのが嫌だからと言っていますが、私はそれだけではないような気がします。成功者と言われる人たちの中に、ボランティアなどを積極的にやる人も多いのです。タイパ、コスパという観点からみると逆のことをやっているように見えます。

 タイパ、コスパと逆の方に向かっていくというのは、俗に言う「割に合わない」ことをやるという事です。あまり自分の事を言うのは好きではないのですが、私が某大学の夜間学部に通いながら公文式塾の事務局でアルバイトをしていた時、誰よりも早く出社して守衛さんに鍵をもらい、会社の鍵を開けて早朝に入荷する教材の片付けと検品をしていました。当時朝の残業は認められなかったので、もちろん無給です。私の信念には仏教の「因果の道理」(蒔いた種は必ず生える、自分の蒔いた種はすべて自分の運命となって返ってくるという法則)があるので、自分の働きと仕事の対価(給与)がリンクしていなくても気になりませんし、割に合わない仕事をしていてもやがて利子がついて自分に返ってくると信じています。

 AIが進化してどんどん人間の仕事がAIに取って代わるようになりそうですが、そんな時代が来ても生き残る人とはどんな人でしょうか。AIは過去のデーターから、今やるべきことを割り出すので決まった仕事を決まったようにこなしていくだけの仕事は早かれ遅かれAIに駆逐されてしまうかもしれません。医師の仕事でさえAIが過去の症例から病名を判断するようになってきています。

ではどうすればAIを超えられるのかですが、通常の仕事プラスアルファで仕事の依頼主(上司、クライアント、消費者etc)の想像の斜め上を行く結果を提供することです。言葉を変えるなら相手に感動を与える仕事が出来る人は、どんな世の中になっても必要とされます。なぜなら私たちは、相手に感動をした時に感情が揺り動かされるからです。「感動資本」とも言われますが、相手に感動を与えられる人は決してAIに駆逐されない、唯一無二の存在価値を高めることが出来ます。ここで先ほどの「割に合わない」ことが重要になってきます。自分が消費者として、サービスを提供する人を見た時に、期待していない割に合あわないサービスを提供する人が現れると、その人の事は強く印象に残ります。「そんなことまでしてくれるの?」という感動がリピートを生み、同業他者との差別化を構築できるのです。  タイパ、コスパに縛られずに自由に生きた方が人生は豊かに楽しく生きられるのではないかと思っています。